クロストーク

東亜道路工業は90年近い歴史の中で、
日本中のインフラを整え、まちの景色をつくってきました。

当社が「つくってきたもの」とは?「今後創り出す未来」とは?
6人の先輩たちが真面目に意見を交わします。

東亜道路工業がつくるもの

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SECTION 1東亜道路工業は
何をつくってきたのか?

当社は長い歴史の中で、様々な実績を生み出し、新たな工法・技術・製品を創り出してきました。
ものづくりを通して様々なドラマが生まれ、新たな歴史が始まります。

司会

当社は、道路やスポーツ施設を造る舗装工事会社であり、アスファルト製品を作るメーカーです。今回のクロストークは「東亜道路工業がつくるもの」をテーマに話を進めたいと思っています。まずは代表的な実績を例に、つくってきた『モノ』が結果的にどんな『コト』を生み出してきたのか考えていきたいんですが、水谷さん、当社がつくってきた『モノ』の代表って、何だと思いますか?

水谷

ええと…日本中の「道路」をつくっていますよね、当たり前すぎますか。

司会

いや、まさに代表的なものだからOKです。今回は採用サイト向けの座談会なので、少し説明してもらえますか?

水谷

(笑)道路には、高速道路や国道など様々な道路がありますが、どれも「あって当たり前」のものですよね。一般的にそれほど興味を持たれるものではないんですけど、実はあらゆるロジスティクス(物流)の核になっています。人や物の移動に関わるだけじゃなくて、水・電気・ガスなどのインフラを収納する機能も担っているので、道路が無ければ人は生活できない時代です。近年は地震が多かったので、道路が閉鎖された時の不便さを実感することも多かったんじゃないでしょうか。そういう意味では、当社は「無くてはならないもの」をつくっているんだと思っています。

司会

いいね(笑)。白井さんと大塚さんは、実際にその道路施工に携わっているんですよね?

大塚

はい、そうです。今日も現場は動いてます。

司会

え、ここに来てて大丈夫なんですか?

大塚

ええ、今回は人数も多いですし、今ごろ先輩が一生懸命やってると思います(笑)。
今携わっているのは東北の高速道路です。最近インフラの老朽化ということが話題になりますけれど、大型車両の増加も道路が傷む一因なんです。で、今回はその対策として大規模なリニューアル工事をしています。道路の抜本的な改修をして、サービスエリアも新しくします。

司会

25億円規模の現場と聞いています。当社としても大きなプロジェクトですよね。
白井さんは機械センターの所属ですが、大きな工事も担当されてきましたよね。代表的なものだとどこですか?

白井

私が担当した中では、「新東名高速道路」ですかね。

司会

新東名も大きな現場ですね。補足すると、新東名高速道路は「東名高速道路」の渋滞を緩和するために造られた道路でした。高速道路の渋滞解消って、いま国の重要課題になっているんです。渋滞によって生産性が阻害され、膨大な人件費を逸失していると。このために、渋滞が頻発する箇所の拡幅や、通行コストを見直して経路の選択肢を増やすような取り組みが積極的に行われています。

白井

その通りです。私は中途入社だったんですが、入社後初めてチーム補佐として参加した現場だったので、特に印象深いんです。

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司会

柳沼さんは印象深い仕事はありますか?

柳沼

営業は実際に工事をするわけではないので視点が違うかもしれないですが…東亜道路工業がつくる「スポーツ施設」の中には、「学校のグラウンド」などもあります。私が担当する東京エリアというのは、敷地が狭いケースが多いんです。ある高校は、以前は土のグラウンドだったんですけれど、狭い上にぬかるみがひどくて、雨上がりには使えないという問題を抱えていました。そこで、対策に向けて社内でチームを組み、現地調査を行ったんです。その結果を踏まえて、人工芝のグラウンドを学校の“屋上”につくるプランを提案しました。学校の悩みを顕在化して、技術的にどんな対策をするのがベストなのかを検討するのに1年以上かかっています。結果的にグラウンドが広くなって、雨上がりにも使えるようになりました。生徒たちも先生もとても喜んでくれましたね。これは一例ですが、お客様の悩みを的確に理解し問題解決を図ることで、お客様からの信頼を積み重ねてきたことが当社の価値だと思っています。

司会

つくってきたのは「課題解決」とか「信頼関係」ということですね。
スポーツ分野では、全天候型のテニスコートを国内で初めて手掛けたのも東亜道路工業でしたよね?

永原

そうだと聞いています。かつて日本のテニスコートで使っていた材料は、メンテナンスに課題がありました。水を除ければすぐにプレーを再開できる全天候型のコートは、当時は画期的だったはずです。ちなみに競輪場のバンクシーリングを手掛けたのも、当社が最初です。

柳沼

陸上競技場やサッカー場にも多くの実績がありますが、2020年に幕張に完成する「JFA夢フィールド」のピッチも、当社が施工を担当します。

司会

東亜道路工業はスポーツ振興にも貢献してきたということですね。幸坂さん、「製品」ということでは何が代表的なものだと思いますか?

幸坂

引き合いが多いのは「タックファインE」という製品ですね。舗装工事では「アスファルト乳剤」という接着効果のある材料を散布します。ベタベタするので、周辺の路面を汚したり塗布した面が剥がれてしまったりするのが問題だったんですが、「タックファインE」はそういう課題を解決した画期的な製品なんです。発売したのは2002年ですが、卓越した性能で同業他社からも一目置かれていて、今では当たり前に使われています。

大塚

そもそも「アスファルト乳剤」を日本に持ち込んだのが当社ですし、舗装技術は乳剤の導入によって大きく発展してきたという側面もあります。だから業界では、東亜道路工業は乳剤の会社というイメージが強いんですよね。当社が「業界スタンダード」をつくったとも言えるんじゃないですか。

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永原

そういう意味では、製品にしろ技術にしろ、私たちがつくるもの全てが世の中に役立ってきたんだと私は思います。

司会

なるほど。もう少し詳しく説明していただけますか。

永原

舗装とひと言でいっても、北海道と九州では気候も違うし、場所によって交通量も違います。それぞれの現場に必要とされる技術を、工夫しながら進化させてきたわけです。ここ数年は、猛暑の影響等でアスファルトが変形しやすくなっています。そうした環境の変化も常に注視して、新たな技術開発につなげています。
10年ほど前ですが、「HSアスコン」という植物由来の結合剤を使った素材を開発しました。幸坂さん、開発に携わってたんじゃないですか?

幸坂

ええ、技術研究所時代に、担当していました。

永原

機能的には、通常のアスファルトと同じように扱えて、わだちが出来にくい、工事後の開放も早いということでインパクトがありました。しかも植物を材料にするというのは、環境配慮の面から言っても、持続可能性という面でも意義のあることなんです。

司会

「サスティナブル」というのは時代のキーワードですね。植物という発想も斬新でした。次世代スタンダードになり得る可能性が生まれているんですね。

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SECTION 2東亜道路工業は
何をつくっていくのか?

時代の変化に呼応するように、東亜道路工業はいまも技術を進化させています。
道路・舗装の未来とは? 東亜道路工業の次なる可能性とは?
自分たちが描き出す未来が、いつか歴史になっていきます。

司会

次に、「今後何をつくっていくべきなのか」ということですが…。

大塚

「モノ」の話で言うと、先ほども渋滞の話がありましたが、「渋滞のない道路」は今後も求められていくと思いますし、高齢化社会では「弱者にやさしい道路」へのニーズもあります。それを、舗装でどう解決できるかですよね。

柳沼

すでに勾配を緩やかにした道路や、バリアフリー化の取り組みは進んでいます。ものづくりで、社会の課題をある程度解決できるということです。

永原

AIを使った、車の「自動運転」も最近よく話題になります。自動運転になった時に舗装に何ができるか。道がデコボコして脱輪なんかがあると人がいないとどうにもならなくなってしまうので、走りやすい道、耐久性のある道を確実に造らなくちゃいけない。舗装の機能性は、今まで以上に重要になっていくんじゃないかなと思います。
それと、新聞などでも取り上げられましたが、他の研究機関と共同で、走っている電気自動車に給電できる舗装の開発を行ったこともあります。

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幸坂

実際にやるとなると、給電設備など今までにないインフラ設備を舗装体に埋設し、機能を持たせることが必要になっていくでしょうね。舗装に携わる技術者には、こうした技術に対応できる幅広い知見が求められるようになるのではないかと思っているところです。

水谷

道路がますます高機能になるんですね。
…すいません、私、「これから」のテーマでは、費用対効果を高めるとか、施工スピードを上げるということを考えていました、仕事柄。

司会

もちろん、それも大事です。

白井

実際、そういう側面にも関わってくると思うんですけれど、人が機械を動かしベタづきで見ていたものを、自動化していく時代になっています。これからは施工の自動制御も進めていくことになると思いますね。究極的には、現場に行かず、事務所で遠隔操作するようなシステムがいいですね。ポテトチップスでも食べながら(笑)。冗談です、私のただの願望です。

一同

(笑)

水谷

安全の面からも、工事のICT化は進むといいなと思います。自動化・無人化が進めば作業はより安全になりますし、正確な施工が可能になりますよね。

司会

営業の立場から言うと、柳沼さんは、東亜道路工業は今後何をつくっていくべきだと思いますか?

柳沼

そうですね、時代の変化に合わせ、必要なもの、つくるべきものは変わっていくと思います。その中でも、「日本で初めて」というような名誉のある仕事ができたらいいですね。当社の先輩方もそうやって実績をつくり上げてきたんだと思います。今進めている案件にも、誰もが知っているようなものが数多くあります。将来歴史に名が残るような仕事を自分がやったと言えたら、めちゃくちゃカッコいいですよね。

大塚

そうですね、いいですね(笑)。

永原

東亜道路工業は独立系の会社なので、様々な面で、柔軟な対応がしやすい立場だと思うんです。これまでもそうだったはずです。現場と開発が近いことも強みですよね。時代の求めに応じて柔軟に変化していけるところに、東亜道路工業の可能性があるんじゃないでしょうか。

司会

東亜道路工業だからこそ、他にはない新たな可能性を創り出していけるわけですね。結論が出るテーマではないと思いますが、当社の未来に夢を感じていただけたらいいなと思います。
みなさん、ありがとうございました。

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